授受表現(ビデオの授業風景)

【動画の解説】

教える項目

1 一般的な授受(あげる・くれる・もらう)<――主に友だち同士のような水平の授受

2 敬語表現(上下方向)の授受(差し上げる・あげる・やるくださる・くれる/いただく・もらう)

3 補助動詞としての(あげるもらうくれる) 例:送ってあげる。
があるが、ビデオの授業では、最も基本的な1を行った。

 

授業の手順

(1)話者(私)や話題の主が主語となる「あげる・もらう」を先に教える。

武は花子にチョコをあげました。=花子は武に(/から)チョコをもらいました。
(2)つぎに、「くれる」を教える。

2-1)ここで、第三者間の授受で「くれる」は使えない。

武は花子にチョコをくれました。

2-2)しかし、話者(私)に近い人(たとえば妹)への「くれる」はOK

武は妹にチョコをくれました。

 

日本人には「あげるくれる・もらう」の使い方は簡単だが、外国人にはとても難しくて、3、4年生でもよく間違える。たとえば、(2-1)のほかにも、以下のような間違いがある。

私は武にチョコをくれました。

 

対象とする学生

2年生の1班(20名程度)を対象にして、学生の希望に従い「授受表現」の授業をした。2年後半の学生は、中国人教師による「精読授業」(文法語彙重要文型)で授受表現を既に習っているので、授業では、既習事項の若干の再確認後、会話での運用能力の訓練に重きを置いている。

 

ビデオの内容

Youtube」の制約によりビデオ授業風景は15分以内にとどめた(ただし、学生同士のペアーワークのような通常の会話授業の光景は割愛されている。私は初めて自分の授業風景をビデオで見た。学生に接するときの笑顔が足らないと感じた。日本語教師として、反省するいい機会ともなった。

なお、このビデオは学生のT君がカッコよく編集してくれたが、それに私が補足して完成させた。

黒板に描いた「あげる・くれる」の方向図(ウチとソト)(なお、「もらう」はどの場合にもつかえる)
黒板に描いた「あげる・くれる」の方向図(ウチとソト)(なお、「もらう」はどの場合にもつかえる)

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